揖保乃糸の種類とその特徴

 


揖保乃糸には、麺の細さや小麦の種類、製造時期等の違いによっていくつか種類があり、それぞれ異なる帯の色で分けられています。ここでは、山海庵で取り扱っている5種類をご紹介していきます。

 

山海庵でつくる5種類の揖保乃糸

 

特級(黒帯)

上質の原料小麦粉を使用して、厳寒期(12月〜翌年2月)につくられる逸品です。

製造は組合が選抜指定した熟練製造者に限定されています。上質の原料小麦粉を使用しており、贈答用として最もご愛顧頂いている逸品です。

太さ:0.65〜0.70mm/麺の長:19cm/製造時期:12月下旬〜翌2月


縒つむぎ(紫帯)

国内産小麦だけを使用しており、小麦本来の風味が味わえる逸品です。絹のように細く、湯がいた後のつやも良く、もちもちとした弾力を持つのが特徴です。

太さ:0.70〜0.80mm/麺の長:19cm/製造時期:12月〜翌3月

 

熟成麺(金帯)古/大古

「揖保乃糸」の職人技の伝承を目的に誕生した、厚生労働省認定の国家資格である「製麺技能士」有資格者が作り上げる手延べそうめんです。製造後1年間、組合専用倉庫にてゆっくりと熟成させているため、コシが強く舌触りが良い逸品です。

太さ:0.70〜0.90mm/麺の長:19cm/製造時期:12月〜翌3月


上級(赤帯)

普段スーパーなどでよく見かける揖保乃糸は、ほとんどがこの上級です。伝統製法を活かし、熟成と延ばしを繰り返す11工程を経て造りあげます。全生産量のおよそ80%を占めている定番製品でありながらも、こだわりの詰まった逸品となっています。

太さ:0.70〜0.90mm/麺の長:19cm/製造時期:10月〜翌4月


太作り

原料に北海道産小麦「きたほなみ」を使用し、明るく冴えた色調でもちもちとした食感です。その太さは定番「上級」の1.5倍であり、揖保乃糸の中でも最も太く、心地よい歯切れのある仕上がりとなっています。 

太さ:1.10〜1.50mm/麺の長:19cm/製造時期:5月・9月


「新(しん)」「古(ひね)」「大古(おおひね)」とは?

一般的に夏に食べるイメージが強い素麺ですが、実は、年中作られているわけではなく、寒い時期にだけ作られています。種類ごとに製造時期が微妙に異なりますが、例年10月から4月の期間で作られます。

中でも、その年に出荷されるものを「新(しん)」。管理の行届いた専用倉庫でさらに1年間熟成させたものを「古(ひね)」。さらに1年間熟成させたものを「大古(おおひね)」と呼びます



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